中古ゲームソフト事件大阪高裁判決
中古ゲームソフト事件大阪高裁判決
2001(平成13年3月29日) 大阪高裁 平成11(ネ)3484 著作権 民事訴訟事件
1999(平成11)年(ネ)第3484著作権侵害行為差止請求控訴事件
(原審 大阪地方裁判所1998{平成10年}(ワ)第6979号(第1事件)、同年(ワ)第9774号(第2事件))
【口頭弁論終結日 2000(平成12)年11月20日】
判 決
控訴人(第一事件被告) 株式会社アクト
右代表者代表取締役 新 谷 雄 二
控訴人(第二事件被告) 株式会社ライズ
右代表者代表取締役 上 岡 良 和
右両名訴訟代理人弁護士 (略)
被控訴人(両事件原告) 株式会社カプコン
右代表者代表取締役 辻 本 憲 三
被控訴人(両事件原告) コナミ株式会社
右代表者代表取締役 上 月 景 彦
被控訴人(両事件原告) 株式会社スクウェア
右代表者代表取締役 鈴 木 尚
被控訴人(両事件原告) 株式会社ナムコ
右代表者代表取締役 中 村 雅 哉
被控訴人(両事件原告) 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント
右代表者代表取締役 佐 藤 明
被控訴人(両事件原告) 株式会社セガ(旧商号 株式会社セガ・エンタープライゼス)
右代表者代表取締役 佐 藤 秀 樹
右6名訴訟代理人弁護士 (略)
主 文
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人らの請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は、第一、二審とも、被控訴人らの負担とする。
事実及び理由
第1 控訴の趣旨
主文同旨
第2 事案の概要
事案の概要は、次に当審主張を付加するほか、原判決中の「第2 事案の概要等(原判決7頁9行目から42頁8行目まで)」のとおりである(ただし、原判決15頁4行目の「検甲一ないし六」の次に「。枝番号を含む。」を加える。)から、これを引用する。
(控訴人らの当審主張)
1 ゲームは映画の著作物ではない。
(1) 著作物の一類型としての映画の著作物には、「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され」た著作物であって、「物に固定」されたものを含むものとされている(著作権法2条3項)。 右にいう「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され」た著作物といえるためには、単に、影像が連続して動いているように見えるだけでは足りず、NGフィルム選別、シナリオに従った粗編集、細編集、音づけ等の映画製作過程を通じて初めて「著作者の思想、感情に基づいた一貫した流れのある影像が表現されていること」が必要である。我が国の著作権法上の映画の定義に関する規定は、ベルヌ条約ストックホルム会議の成果を受けて起草されているところ、同会議においては、各画面(カット)をいかにつなぎ合わせて(モンタージュ)、思想感情を伝えるために全体を構成するかという映画表現の手法(PROCESS)により表現されているものを映画的著作物とするものとされていたからである。
また、右にいう表現が「物に固定」されているとは、特定の有体物を媒介として、一定の内容の影像が常に一定の順序で再生される状態を指す。ここにいう「固定」の語は、著作権法2条1項14号にいう「固定」と同様の解釈をすべきである。法が映画の著作物の要件として「固定」性を要求した趣旨は、テレビの生放送を映画の著作物に含めないためである。これを、テレビ放送を含む映像表現全体に適用できるように抽象化していえば、実際に上映したときに初めて具体的な連続影像群が特定されるような映像表現を映画の著作物から除外するために「固定」性の要件を設けたというべきである。
また、映画の著作物に関する著作権法の規定が劇場用映画の利用について映画製作者による配給制度を通じての円滑な権利行使を可能とすることを企図して設けられたものであることからすると、著作権法は、多数の映画館での上映を通じて多数の観客に対して思想・感情の表現としての同一の視聴覚的効果を与えることが可能であるという劇場用映画の特徴を備えた著作物を映画の著作物として想定しているものと解すべきであり、映画の著作物といい得るためには、当該著作物ないしその複製物を用いることにより、同一の連続影像が常に再現される(常に同一内容の影像が同一の順序によりもたらされる)ものであることを要するというべきである。
本件各ゲームソフトは、一定の内容の影像が常に一定の順序で再生されるものでなく、ゲームをプレイする
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