低LDLコレステロール血症 - MyMed 医療電子教科書
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カテゴリー: 外科[=>]
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最終更新日:2009.09.08

低LDLコレステロール血症(ていえるでえるこれすてろーるけっしょう)

執筆者: 塚本和久[=>]

目次

概要[=>]
病因・病態生理[=>]
臨床症状・検査成績[=>]
診断・鑑別診断[=>]
治療・予後[=>]

概要

通常、低脂血症は総コレステロール120mg/dl未満、中性脂肪値50mg/dl未満、HDLコレステロール値40mg/dl未満を基準とする。低LDLコレステロール血症に関しては明らかな基準の定義はないが、ゆるい基準では80mg/dl未満、厳しい基準では25mg/dl未満とする。
高LDLコレステロール血症は動脈硬化症疾患の危険因子としてその立場が確立されているのに対し、低LDLコレステロール血症は特殊な遺伝的疾患をのぞいては臨床的に大きな意味を有さない場合も多く、またしばしば臨床の場で経験するのは他疾患に合併して認められる低LDLコレステロール血症であり、原疾患の進行度や治療効果評価の指標に用いられる。欧米で行われたMRFITでは血清コレステロール値と総死亡率の関連はU字カーブを描くが、血清コレステロール値と冠動脈疾患は正の相関を有しており、一方低コレステロール血症患者では他疾患(悪性疾患など)に伴う死亡率増加であることが推察されている。また、日本人における前向き研究であるNIPPON DATA 80では、当初5年間は低コレステロール血症と死亡率上昇の相関は認めたものの、以後は肝悪性腫瘍による死亡を除外すると相関関係は消失したこと、またJ-LIT試験においても低コレステロール血症患者で死亡率上昇は認められたものの、悪性疾患による死亡が最も多かったことが知られている。もっとも、一昔前に脳出血がその死因の第一位を占めていた日本においては、動物性タンパク摂取不足に伴う低LDLコレステロール血症と血管の脆弱性が指摘され、最近のデータでも低コレステロール血症と脳出血の関連を示すデータも発表されているが、未だ議論のあるところである。
低LDLコレステロール血症を呈する疾患は、原発性と続発性に分類される。 

表1 低LDLコレステロール血症を呈する疾患 

病因・病態生理

無βリポ蛋白血症(abetalipoproteinemia:ABL)

MTP(microsomal triglycerides transfer protein)遺伝子異常による。常染色体劣性遺伝疾患である。
MTPは、肝細胞および小腸粘膜細胞において、小胞体で合成されるアポB(B100およびB48)を安定化するとともに、アポBに脂質を転送してリポタンパク形成を行う酵素である。MTPの遺伝子異常によるMTP酵素活性消失は、アポBの不安定化、リポ蛋白形成不全をもたらし、肝臓からのVLDL粒子形成、小腸からのカイロミクロン形成が行われず、著明な低コレステロール血症(低LDLコレステロール血症)・低中性脂肪血症を呈することになる。カイロミクロンは食事由来の脂溶性ビタミンの運搬も行っているため、脂溶性ビタミン吸収障害も生じ、臨床症状のほとんどがこのビタミン不足に基づくものである。

家族性低βリポ蛋白血症(familial hypobetalipoproteinemia:FHBL)

病因が明らかなものは①短縮アポBによるものであり、FHBLの10~30%を占める。それ以外は②第3染色体(3p21.1-22)と関連のあるもの(遺伝子は特定されていない)、③原因不明、がほぼ半数ずつである。常染色体優性遺伝疾患である。
正常アポBにはその分子量の大きさで、B100(肝臓で生成される)とB48(小腸で生成される)が存在する。いずれも同一のmRNAから生成されるが、小腸にはeditingタンパクというmRNAにstop codonをいれる酵素が存在してお
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